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日々全力投球

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妄想と煙草で生きてますっ!!!(駄目人間めっ!!!)
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何でかなんて考えるだけ無駄ってもんだ。

 

 

理由なんて一つだけ

 

 

パタパタと、忙しそうに新八が動き回っている。
さっきは、洗濯物を干していた。
さっきは、昼飯の後片付けをしていた。
今は、ほっとけば汚くなる部屋の中を掃除している。
俺はと言うと、ソファに寝転がってジャンプを読むフリをしながらその様子を眺めていた。
不意に、床にモップをかけていた新八の動きが止まって振り返る。
振り向かれる前に、今まで見ていた事を気付かれないように素早く視線を外した。

「銀さん」
「んー?」
「手伝おうって気になりません?」

溜息交じりの言葉に、すでに暗記する位繰り返し読んだページを捲る。

「あー無理無理。銀さん今ものすんごく忙しいから」
「寝転がってジャンプ読んでる人間が何をほざくかあぁあぁああぁあ!!!」

気だるげに返した言葉は勢いのある言葉で打ち返されたが、こんな会話は日常茶飯事。
新八だって、俺が手伝う訳ないって分かってる癖に。
それでも繰り返されるこれは、一種の合図。
もう直ぐ掃除が終わるって言う。

・・・それに気付いたのは何時だっけ?

不確かな記憶を手繰っている途中で、コトリと小さな音が傍らで聞こえた。
ちらりと視線を向けると俺専用の湯飲みがテーブルに置かれて、其処から温かな湯気が立ち上っている。
何時の間にか掃除を終わらせた新八が淹れてくれたようだ。

「あんがとさん」
「どういたしまして」

のそりと起き上がりながら礼を言うと、向かい側から柔らかな声。
さっきの不機嫌そうな声音が嘘のようだ。
別に、本当に不機嫌だった訳じゃないから不思議でもなんでもないんだけどな。

何時からだっけ?こんな自然に礼の言葉を告げれるようになったのは。

片手で湯飲みを掴んで、息を吹きかけながら出涸らしの茶を一口飲む。
味も香りも薄いのに、何でか美味いと思えるそれ。
自分で淹れた時は不味いとしか思えないのに、何でだろうね?

「銀さん?どうかしたんですか?」
「は?え?」

湯飲みを持ったまま固まっていた俺に、突然新八が声を掛けて来た。
首を動かさずに目を瞬かせると、不思議そうな表情を浮かべた新八と目が合う。
どうやら、新八の事をじっと見詰めていたらしい。

「あー・・・なんでもね」
「そうですか?」
「そうそう」

やっぱり不思議そうな新八から視線を外して、ズズッと茶を啜る。
うん、やっぱり美味い。
何でだろうねぇー・・・って、うっさいわ!もう一人の俺!!
んな事考えなくても分かってるつうの!
掃除が終わるタイミングが分かるのも!
出涸らしの茶が美味いと思えるのも!!
ありがとうって素直に言えるのも!!!

全部新八が傍に居るからだろうが!!!

 

 

 

 


後書き

この後、銀さんは一人で悶えます。
新八にツンドラ地帯よりも冷たい目で見られます。
正直に言います。
ノリで書きました・・・っ!!!!!!!(*゚▽゚)・∵. ガハ!(おい貴様ぁぁぁあ!)

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